反貧困フェスタ2009住まい分科会の報告
時期が前後しますが、3月28日に、千代田区立神田一橋中学校で行われた反貧困フェスタの住まい分科会について報告をしておきます。
当日寄せられたメッセージについてはこちらをご覧ください。
住まいの貧困に取り組むネットワークでは、2階の教室2にて「住まいのセーフティネットをつくろう 安心できる住まいとは?」という分科会を行いました。教室内では英国人画家ジェフ・リードさんによる日本とイギリスの野宿者の肖像画と、ジェフさんに影響を受け野宿生活をしながら絵を制作していた坂本久治さん(故人)の絵が展示され、なごやかな雰囲気の中行われました。
まず最初に、09年2月11日に団体で取り組んだ足立区にある花畑団地への現地ツアーを記録したビデオが上映されました。それに続き、団地居住者の方から「団地を壊さないで修繕し、若い人にも入ってもらって、団地が元気になるようにしてほしい」というアピールをいただきました。さらに、住まい連の坂庭さんから公共住宅の現状について「イタリアやフランスといった諸外国と比較しても公共住宅が圧倒的に少ない。日本は住宅後進国である。」という報告があり、続いて都の都市整備局職員の方は都営住宅の現状と課題について「都営住宅への昨年の応募は平均して30倍以上に上る。増やす余地はあるにも関わらず、石原都政が10年間にわたって都営住宅を新築していないのはおかしい。」と都政への疑問を投げかけました。簡単な質疑応答を経て、もやいの稲葉さんからはハウジングプアは今に始まった問題ではなく以前から住まいの貧困に苦しむ人たちはたくさんおり、社会的差別によって可視化されてこなかった。ジェフ・リードさんの絵を見ると一口にホームレスといっても一人一人の人生があるという当たり前のことが分かるという紹介がありました。来日していたジェフさんも発言され、自分は絵を描くことでホームレスのことを知りたいと思った。絵を見た方が絵を通して彼らのことを理解し、差別や偏見を変えていくきっかけになってほしい。坂本さんは来日して初めてモデルになった方で恋しく思っていると坂本さんとの思い出や、イギリスの野宿者の現状について話されました。
校庭で設置される予定だった最低居住水準(国が定めた保障すべき居住の基準)を再現した模型が強風のため、1階の廊下に移動するというハプニングがあったものの、模型を見た参加者からは、ずいぶんと広い、自分の部屋は全然満たしていないという驚きの声が聞かれました。企画の最後には参加者それぞれが「わたしたちが望む住まいとは?」を言葉や絵で色とりどりの紙に描き、模型に貼り付けるというパフォーマンスを行い、「居場所があるから生きられる!みんなに住居を!」「つながりのある住まい」「いつでも帰れていつまでも居られる安らぎの空間」といったくつろぎや安心を求め、人と人とのつながりへの要求が多く見られました。大勢の参加者が来場して下さり、企画を通じて住まいの貧困当事者のつながりが重要だと認識されたイベントでした。
当日寄せられたメッセージについてはこちらをご覧ください。
住まいの貧困に取り組むネットワークでは、2階の教室2にて「住まいのセーフティネットをつくろう 安心できる住まいとは?」という分科会を行いました。教室内では英国人画家ジェフ・リードさんによる日本とイギリスの野宿者の肖像画と、ジェフさんに影響を受け野宿生活をしながら絵を制作していた坂本久治さん(故人)の絵が展示され、なごやかな雰囲気の中行われました。
まず最初に、09年2月11日に団体で取り組んだ足立区にある花畑団地への現地ツアーを記録したビデオが上映されました。それに続き、団地居住者の方から「団地を壊さないで修繕し、若い人にも入ってもらって、団地が元気になるようにしてほしい」というアピールをいただきました。さらに、住まい連の坂庭さんから公共住宅の現状について「イタリアやフランスといった諸外国と比較しても公共住宅が圧倒的に少ない。日本は住宅後進国である。」という報告があり、続いて都の都市整備局職員の方は都営住宅の現状と課題について「都営住宅への昨年の応募は平均して30倍以上に上る。増やす余地はあるにも関わらず、石原都政が10年間にわたって都営住宅を新築していないのはおかしい。」と都政への疑問を投げかけました。簡単な質疑応答を経て、もやいの稲葉さんからはハウジングプアは今に始まった問題ではなく以前から住まいの貧困に苦しむ人たちはたくさんおり、社会的差別によって可視化されてこなかった。ジェフ・リードさんの絵を見ると一口にホームレスといっても一人一人の人生があるという当たり前のことが分かるという紹介がありました。来日していたジェフさんも発言され、自分は絵を描くことでホームレスのことを知りたいと思った。絵を見た方が絵を通して彼らのことを理解し、差別や偏見を変えていくきっかけになってほしい。坂本さんは来日して初めてモデルになった方で恋しく思っていると坂本さんとの思い出や、イギリスの野宿者の現状について話されました。
校庭で設置される予定だった最低居住水準(国が定めた保障すべき居住の基準)を再現した模型が強風のため、1階の廊下に移動するというハプニングがあったものの、模型を見た参加者からは、ずいぶんと広い、自分の部屋は全然満たしていないという驚きの声が聞かれました。企画の最後には参加者それぞれが「わたしたちが望む住まいとは?」を言葉や絵で色とりどりの紙に描き、模型に貼り付けるというパフォーマンスを行い、「居場所があるから生きられる!みんなに住居を!」「つながりのある住まい」「いつでも帰れていつまでも居られる安らぎの空間」といったくつろぎや安心を求め、人と人とのつながりへの要求が多く見られました。大勢の参加者が来場して下さり、企画を通じて住まいの貧困当事者のつながりが重要だと認識されたイベントでした。
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