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【緊急アピール】『空いてるじゃん!住まわせてよ! 花畑団地現地ツアー』

『空いてるじゃん!住まわせてよ! 
花畑団地現地ツアー
~住まいのセーフティネットを作ろう~』
緊急アピール

09年2月11日

住まいの貧困に取り組む準備会

2009年に入り、昨年から続く「世界的な不況」により、雇用情勢が一挙に悪化し、派遣社員や期間従業員が違法・無法な解雇や雇い止めにより職を失い、住まいも同時に失うという事態が拡大しています。厚生労働省は昨年12月の報告で、08年10月~09年3月までの間に非正規従業員の雇い止めによる失業者が約8万5千人に上ると発表しましたが、「景気悪化」に歯止めがかからないことからさらに増えることが予想されます。そのうち、住居喪失者は2000人あまりとされていますが、5万人については住まいの状況把握ができていないことからも、さらに多くの方が住む場所を失うことが懸念されます。

この間、国土交通省は昨年12月24日に離職者の居住安定確保に向けた対策で都市再生機構(UR)賃貸住宅の空家の活用を発表しました。しかし、対象物件は、都内では東久留米市のひばりが丘団地のみでそれもわずか9戸、神奈川県と埼玉県を合わせても合計45戸に過ぎません。これでは住まいを失う方への住宅確保(UR住宅の活用によるもの)には到底程遠いと言わざるを得ません。

一方、東京都足立区には都市再生機構(UR)(旧公団住宅)が管理・運営する花畑団地という住宅団地があります。この花畑団地は東武伊勢崎線竹ノ塚駅からバスで約15分ほどの場所にあり、全部で80棟、約2700戸ある巨大団地です。ここはURにより10年前から建替え対象団地に指定され、以来新規入居者の募集が停止され、現在1000戸以上が空室で入居者も高齢者が圧倒的に多い状態です。また、同団地は1千戸以上の住宅を壊す計画が立てられているので、今回の離職者の住宅からも外されています。しかし、これらの空室は、少し清掃さえすればすぐにでも住める部屋なのです。

さらに、URは1千戸以上の取り壊した住棟の跡地については、商業施設の誘致や民間への売却を計画しています。つまり、このままでは現居住者の住まいの権利さえ守られないことが憂慮されます。

夜を寒空の下で過ごすことを余儀なくされる仲間が多くいる一方で、すぐそばにはすぐにでも入居可能な部屋が数多く残され、さらには十分使えるこの住宅を壊そうとしている。こうした無策・無謀による社会資本の不活用が許されていいわけがありません。人の生存がかかっている情勢において、こうした計画を全面的に見直し、空室に緊急一時的に入居させ、住まいの確保を行うことがなによりも優先されるべきです。

世帯主が70歳以上である世帯が半分以上という高齢者の多い花畑団地。この団地の地域コミュニティにとっても、若年層、若年世帯が多数入居することによりソーシャルミックスが達成され、コミュニティの活性化にもつながります。そして団地内の高齢者世帯を対象とした介護などの仕事の掘り起こしについても期待できます。

私たちは、花畑団地の空室をすぐに開放し、雇い止めによる住居喪失者をはじめ、野宿やファーストフード、ネットカフェでの生活を余儀なくされる住まいの貧困(ハウジングプア)の当事者を直ちに入居させるよう求めます。
また、住まいの公的セーフティネットを少しでも拡充しなければならないにも関わらず、団地住宅の1千戸以上の解体・除却、団地の土地の民間への売却といった営利に走ることは許されず、このような住まいの権利への侵害に対し強く反対します。


団体賛同:国民の住まいを守る全国連絡会(18団体)、生活保護問題対策全国会議、スマイルサービス闘争支援する会、フリーター全般労働組合、NPO自立生活サポートセンターもやい、全国一般労働組合東京南部、全国一般全国協、全国一般東京東部労働組合、反貧困ネットワーク、借家人権利向上委員会、平和への結集をめざす市民の風、山谷労働者福祉会館活動委員会、首都圏なかまユニオン
以上13団体

個人賛同:松元千枝(全国一般東京なんぶ)、佐々木有美(ビデオプレス)、伊藤緑(看護師)、岩川保久(翻訳・通訳者)、池田一慶(ガテン系連帯代表)、稲葉剛(NPOもやい代表理事)、松原明(ビデオプレス代表)、樋口直人(徳島大学教授)、稲葉奈々子(茨城大学教授)、若松由佐子(すまい・まち工房)、岩田哲夫(個人事業主)、酒井恵介(弁護士・東京市民法律)、佐藤修三(三多摩自由労働者組合)、佐藤有紀子(豊島区民)、戸舘圭之(弁護士)、笹沼弘志(静岡大学教授)、岡本祥浩(中京大学教授)、太田光征(平和への結集めざす市民の風)、川西玲子(著述業)、久松重光(翻訳業・山梨県)、田中和恵(千葉市民)、田中恵子(千葉市民)、宮坂貫司、川元みゆき(関西学院大学大学院)、渕田和子(司法書士)、藤井吉祥(大学院生)、さとうしゅういち(社会市民連合事務局長・民主党員)、永野勇(保険代理店)、きくちゆみ(グローバルピースキャンペーン)、赤石千衣子(しんぐるまざあずふぉーらむ理事)、兼高利枝子(千葉県市川市)、高須裕彦(一橋大学大学院)、湯浅誠(反貧困ネット事務局長・派遣村村長)、大平正巳(フリーター全般労組副委員長)、井黒豊(茨城県・一市民)、内山智絵(東京精神医療人権センター)、池辺幸恵(平和のピアニスト)、井形美代子(大学院生)、谷靖介(弁護士・茨城県)、SO権田(のじれん)、宇都宮健児(反貧困ネット代表)、井形和正(大学院生)、佐藤一穂(会社員)、浦松祥子(山吹書店)、早坂智桂子(山形司法書士会)、鈴木俊志(首都圏なかまユニオン)、坂庭国晴(住まい連)、藤本龍介(スマイルサービス闘争を支援する会)、河添誠(首都圏青年ユニオン書記長)、藤井豊味(女性ユニオン東京書記長)、伊藤圭一(全労連)、山本創(難病の会)、小森彦(偽装請負を内部告発する非正規ネット)、徳武聡子(司法書士・生活保護問題全国会議)、おぐら修平(足立区議会議員)、吉祥眞佐緒(エープラス・ひとり親家庭サポートセンター)、後閑一博(ホームレス法的支援者交流会共同代表)、塩毛誠司(ホームレス法的支援者交流会賛助会員)、なかのまきこ(ひげとしっぽ企画・獣医師)、小久保哲郎(弁護士・あかり法律事務所)、のぶきみほ(こぐまの森)、堀之内洋一(NPOかごしまホームレス生活者支えあう会理事長)、志摩村和可(ホームレス総合相談ネットワーク)、酒井克明(びよんどネット)、北川由紀彦(東洋英和女子学院大学等講師)、仁平典宏(中野夜回りの会メンバー)、小野田英(フリーター全般労組組合員)、垣田祐介(大分大学准教授)、高見亮(弁護士・浜松綜合法律事務所)、中島明子(和洋女子大学教授)、奥山たえこ(杉並区議会議員)、佐藤新哉(社会福祉法人いのちの電話評議員)、若鍋啓治(全国青年司法書士協議会副会長)、辻清二(全国生活と健康を守る会事務局長)、林治(弁護士・代々木総合法律事務所)、喜田康子(日本居住福祉学会会員)、池田幸代(新宿野宿者女性の会メンバー)、吉川宏康(司法書士)、馬場忠治(鹿児島国際大学教員)、藤田孝典(ほっとポット・社会福祉士)、宮澤進(ほっとポット・社会福祉士)、高松玲香(ほっとポット・社会福祉士、精神保健福祉士)、桑原匠(ほっとポット・社会福祉士)、中野綾香(ほっとポット・社会福祉士、精神保健福祉士)、高木博史(沖縄大学助教)、金子充(立正大学准教授)、大本圭野(東京経済大学教授)、江野尻正明(弁護士・法円坂法律事務所)、大賀絹江(目黒精神保健を考える会)、前田英輝(司法書士)、槌田順(自治労埼玉地域公共サービスユニオン)、大河内知彦(夜まわり三鷹)、蔵富美子(足立区母子会)
以上92名
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