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宮下公園ナイキ化計画に抗議するナイキ本社前行動参加報告

先日11月20日、「みんなの宮下公園をナイキ化計画から守る会」主催による、宮下公園の命名権売却に抗議するナイキ本社前行動に、NWのメンバー数人で参加してきましたので、その報告をしておきます。

その前に、宮下公園をめぐる紛争の経緯を簡単に説明しておくと、渋谷駅のすぐそば、山手線沿いにある細長い公園である宮下公園について、ナイキ社と渋谷区長や一部の区議会議員との密約により、なんら民主的な手続きも取られないまま、命名権の売却とともにスケートボード場やカフェを作る工事が進められようとしている、という状況で、それに対する抗議活動が現在続けられています。

当日は、肌寒い気候でしたが快晴。
駅前で集合し、わらわらとナイキ・ジャパンがテナントとして入っている天王洲アイル・シーフォートスクエア前に。
宮下で居住する野宿の仲間も含めておよそ70名ほどの参集。
今回の社前行動は、ナイキが宮下をナイキパークにするのであれば、逆にナイキを宮下公園にしてしまおうというコンセプト。
なんともシンプルな逆転の発想!
ビニールテントの縮小版や段ボールで作った木の模型、寝袋やプラカードなど、宮下を想起させる思い思いのものをナイキのビルの敷地内で再現しました。

ナイキ前行動1 ナイキ前行動2 ナイキ前行動3

ちょうどお昼休みで、なにが起こっているのかと、怪訝そうに見つめながら通り過ぎる、ビルで働く労働者たち。
拡声器を使って、次々となぜこういった行動をとっているのかを説明するアピールが続きます。

私服警官や若干の制服、ガードマン数人がいましたが、それほど大きな介入もなく、無事に行動をやりぬきました。

ナイキ社前でのパフォーマンスは、相手側との緊張関係がありながらも、いきいきとした創造の現場となっていて、私有地でありながら公共の場が本来もっている多様性を出現させたという意味でも、立場を逆転させる一時的な占拠となっていたのではないでしょうか。

私たちが主に、現在取り組んでいるのは、賃貸借契約で借りている部屋からの違法な追い出し行為への対抗や被害回復です。
このことと公共の場所を占拠した住まいからの追い出しとは直線的にはつながりません。
しかし、自分が起居する場所が奪われる、住まいから排除されるという意味では追い出し行為になんら違いはありません。どちらも住まいの貧困が原因となっていることに変わりはないのです。

スマイルサービスやシンエイエステート、フォーシーズなどと同じように、渋谷区やナイキジャパンは「追い出し屋」です。

国連での決議(1993年の国連人権委員会)や宣言(1996年のハビタット宣言)を挙げるまでもなく、すべての人にとって住まいは基本的な人権なのであり、強制立退き行為は住宅への権利に対する重大な違反です。

公園はナイキのものではないのと同様に、渋谷区行政だけのものではありません。
渋谷区とナイキジャパンは、居住者の住まいの権利を侵害する行為を即刻やめ、公共地を私有化することにより営利目的での使用を強制するなどというあこぎな考えはとっとと捨て去るべきではないでしょうか。


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